S&P500について、こんな不安や疑問を感じていませんか?
- S&P500って2025年以降もまだ上昇余地ってあるの?
- 10年後ってどのくらいの価格になってるんだろう?
- 上昇すればするほど暴落が怖いんだよなぁ・・
- 本当の利回りってどのくらいなの?
- でもリスクってゼロではないよね?
新NISAが開始されて投資先として人気が高いS&P500。
これから初めてNISA等を活用した株式投資で、資産増加の為にS&P500を買おうか迷っている人も多いと思います。
しかし、24年10月24日時点で年初来で20%以上も上昇しているだけに、「今後さらに上昇していく見込みが本当にあるの?逆にここから暴落したらどうするの?」と実は不安に思ってるのではないでしょうか?
私は22歳で(ガラケーでピコピコ売買してました)初めて株式投資をスタートし、トータルで20年以上の経験があります。
この20年以上の間、S&P500の値動きを横目で見てきました。
この記事では20年以上株式相場を観察してきた私が、「S&P500が2025年以降も明るい見通しがあり、長期的な積立て投資としても最適な商品である」ということをエビデンス(事実や根拠)も提示しながら解説します。
この記事を読めば「S&P500は今まで何度も暴落があっても、結果的に100倍以上も長期的に上昇してきた」という歴史的事実を理解でき、アメリカ経済(GDP)が今後も長期的に成長していく根拠となる数字データも確認して頂ける構成になっています。
長期積立て投資先としてS&P500を検討している人には、不安が確信に変わる記事になっていますので、是非最後まで読んで頂ければ嬉しいです。
目次
そもそもなんでS&P500が人気なのか?
・新NISAで買われる投資信託で常にトップクラスの人気
S&P500の人気は非常に高く、証券会社から購入できる投資信託ランキングでは常に上位にあります。
僕はSBI証券(メイン口座)と楽天証券を持ってますが、最新の月間投資信託ランキングで2位と3位になっていて、常に高い人気を誇っています。
日本株のパフォーマンスも近年は良いですが、ここ数十年の日本株の指数がイマイチな上昇度だったことで、長期的な上昇トレンドにある米国株の指数(ダウ、S&P500、ナスダック等)が長期投資商品として最適なリターンをもらたしてくれると日本人からも評価されているのです。
・長期的な成長が望める米国経済を根拠にしたS&P500
米国株が長期的な上昇トレンドにある理由の一つとして、経済成長を着実に続けているというのがあります。
米国経済のGDP(国内総生産)の今までの推移を見てみると、右肩上がりになっています。
1980年の米国の実質GDPは約7兆ドルだったのが、2024年には約23兆ドルと44年で3倍以上に成長してきています。
さらに今後5年後の2029年には約25.5兆ドルへと成長する見込みとなっています。
つまり、米国株が成長し続けるのは米国経済自体も成長していて、今後も順調に成長していく可能性が非常に高いと期待されているからなのです。
S&P500全期間のパフォーマンスと利回り
・1957年からの増減率と66年間の平均利回り
S&P500が今の算定方式になったのが1957年からなので、1957年をスタートとして2023年の終値までの66年間の全期間のパフォーマンスを調べてみました。
毎年の年末の終値と前年比増減率を書いた表を見て下さい。
66年間という長い歴史があるなかで、平均の年間利回りはなんと8.5%もあるのです。
年 | 年末終値 | 対前年増減率 |
---|---|---|
1957 | 39.99 | -14.31% |
1958 | 55.21 | 38.06% |
1959 | 59.89 | 8.48% |
1960 | 58.11 | -2.97% |
1961 | 71.55 | 23.13% |
1962 | 63.1 | -11.81% |
1963 | 75.02 | 18.89% |
1964 | 84.75 | 12.97% |
1965 | 92.43 | 9.0%7 |
1966 | 80.33 | -13.09% |
1967 | 96.47 | 20.09% |
1968 | 103.86 | 7.66% |
1969 | 92.06 | -11.36% |
1970 | 92.15 | 0.10% |
1971 | 102.09 | 10.79% |
1972 | 118.05 | 15.63% |
1973 | 97.55 | -17.37% |
1974 | 68.56 | -29.72% |
1975 | 90.19 | 31.55% |
1976 | 107.46 | 19.15% |
1977 | 95.1 | -11.50% |
1978 | 96.73 | 1.71% |
1979 | 107.94 | 11.59% |
1980 | 135.75 | 25.77% |
1981 | 122.55 | -9.73% |
1982 | 140.64 | 14.76% |
1983 | 164.93 | 17.27% |
1984 | 167.24 | 1.40% |
1985 | 211.28 | 26.33% |
1986 | 242.17 | 14.62% |
1987 | 247.08 | 2.03% |
1988 | 277.72 | 12.40% |
1989 | 353.4 | 27.25% |
1990 | 330.22 | -6.56% |
1991 | 417.09 | 26.31% |
1992 | 435.71 | 4.46% |
1993 | 466.45 | 7.06% |
1994 | 459.27 | -1.54% |
1995 | 615.93 | 34.11% |
1996 | 740.74 | 20.26% |
1997 | 970.43 | 31.01% |
1998 | 1,229.23 | 26.67% |
1999 | 1,469.25 | 19.53% |
2000 | 1,320.28 | -10.14% |
2001 | 1,148.08 | -13.04% |
2002 | 879.82 | -23.37% |
2003 | 1,111.92 | 26.38% |
2004 | 1,211.92 | 8.99% |
2005 | 1,248.29 | 3.00% |
2006 | 1,418.30 | 13.62% |
2007 | 1,468.36 | 3.53% |
2008 | 903.25 | -38.49% |
2009 | 1,115.10 | 23.45% |
2010 | 1,257.64 | 12.78% |
2011 | 1,257.60 | 0.00% |
2012 | 1,426.19 | 13.41% |
2013 | 1,848.36 | 29.60% |
2014 | 2,058.90 | 11.39% |
2015 | 2,043.94 | -0.73% |
2016 | 2,249.26 | 10.05% |
2017 | 2,673.61 | 18.87% |
2018 | 2,506.85 | -6.24% |
2019 | 3,230.78 | 28.88% |
2020 | 3,756.07 | 16.26% |
2021 | 4,766.18 | 26.89% |
2022 | 3,839.50 | -19.44% |
2023 | 4769.83 | 24.23% |
平均利回り | 8.50% |
過去10年から過去30年の利回りは?
- 過去10年の利回りは11.02%
- 過去20年の利回りは9.0%
- 過去30年の利回りは9.66%
ちなみに2024年の最新の年初来パフォーマンスは?
2024年年初から2024/10/26までの上昇率はなんと21.82% 。1年あたりの平均利回りを大きく超えた絶好調の年といえます。
しかし、絶好調の年もあれば、66年の歴史の中には何度か株式市場の暴落もありました。
株式市場の主な暴落局面
- 1978年のブラックマンデー
- 2000年のドットコムバブルの崩壊
- 2008年のリーマンショック
- 2020年のコロナショック
- 2022年の利上げ局面における逆金融相場
何度かの暴落局面があったものの、66年間トータルで約119倍もの高いパフォーマンスを発揮してきたのがこのS&P500なのです。
これが歴史的な事実!
2000年以降だけ見ても、ITバブルの崩壊とリーマンショックでの下落幅が非常に大きかったけど、最終的には高値更新して66年間ずっと上昇トレンドが継続しているのです。
・直近20年間の利回りで毎月5万円の積立てをしたと仮定したら資産は何倍になる?
では実際に直近20年間(2003年からの20年間)の利回りで、毎月5万円の積立て投資(総元本1200万円)をした場合のシュミレーションは下の画像になります。
2003年の年末の終値をスタートとして20年間の利回りを計算してみたところ、ちょうど9%だったので、シュミレーションでは利回り9%で20年間の積立てを実行していたとしたら実際に幾らになるのかを計算してみました。
結果は元本1200万円に対して資産額は3339万円(収益は2139万円)となり、20年後に資産が2.78倍という素晴らしいリターンになります。
・ナスダックやダウとのパフォーマンス比較
米国株のインデックス指数にはS$P500の他にダウとナスダック100という指数もあります。
ダウとナスダック100とSP500のパフォーマンスの比較を見てみましょう。
比較のポイント
- ドットコムバブルが崩壊する直前の2000年1月以降で比較
- 2000年以降からそれぞれ2024年10月まで何倍になったかを比較
- ドットコムバブル崩壊直前の価格に戻るのは、バブル崩壊後どのくらい掛かったか?
一番左端が2000年1月になっていて、右のメモリの0%になっているラインが2000年1月の価格として基準にしてあります。
上のチャートを見てみると、以下のことが分かります。
- ナスダックが約4.7倍、S&P500が約3.2倍、ダウが約2.9倍増加している
- ドットコムバブル崩壊後に崩壊直前の高値に戻るに要した時間は、ダウが60ヶ月、S&P500が82ヶ月、ナスダックは168ヶ月も掛かった
2000年以降のパフォーマンスではナスダック100が一番良い。
しかし、ナスダックの場合はハイテク企業の集合体なので大きな暴落局面になると、回復するのにS&P500やダウより時間が掛かるのがデメリットです。
S&P500は500社に分散投資されているインデックス指数なので、価格変動が比較的マイルドに動きます。
長期投資を前提としての銘柄を選ぶとすれば、精神衛生面や、暴落時からの回復力も考慮して間違いなくナスダック100よりもS&P500の方が良いと断言できます。
S&P500は日本株を買うより儲かるの?
これから新NISAの活用を考えている投資初心者の方にとっては、いくら米国が成長し続けているといっても、異国の株を買うのはなんとなく怖いと思っている人もいると思います。
日本人なんだから、日本株を買いたいという人もいると思ったので、日本のインデックス指数とS&P500の2000年以降のチャートを比較して見てみましょう。
・日経平均やTOPIXとパフォーマンス比較
下のチャートは、S&P500と日経平均、TOPIX指数の2000年以降のラインチャートになります。
これを見てみると、日経平均は2000年時点より約1.9倍、TOPIXは約1.6倍の伸びになっていますね。
それに比べてS&P500は3.2倍成長しているわけなので、日本のインデックス指数よりも優秀なのは明らかですね。
・今後のGDP(経済成長率)で比較
日本とアメリカではすでにGDPで大きな差があるんですけど、専門機関の調査レポートを見ると、2030年から2050年の20年間で、日本は約1.2倍成長すると推測されています。
対してアメリカのGDP予測は、2030年よりも約1.5倍近い成長を見込まれています。
・未来の人口増減で比較
次に人口の推移グラフで未来の人口を見てみましょう。
下のグラフは国土交通省が提供している資料ですが、日本は2005年をピークに徐々に人口減少していくのに対し、アメリカはこれからも人口自体は増加していく見込みと言われています。
2024年時点のアメリカの人口は約3億3600万人で2050年には約4億人に達する見込み
・生産年齢人口で比較
人口推移の比較以上に、生産年齢人口の推移も重要な要素になります。
生産年齢人口とは?
生産活動を支える15〜64歳の人口のことで、労働の中核的な担い手として経済と社会保障を支えていると考えられている層のこと
GDPを押し上げる層がこの生産年齢人口で、この人口が今後増えていくのか、あるいは減っていく見込みなのかで今後の経済成長の大きさが分かるといわれています。
上の国連の推計データを見ると一目瞭然で、日本は徐々に生産年齢人口が減少していくのに対し、アメリカはまだまだこれからも増加していくとみられているのです。
2020年から2050年の生産年齢人口の変化の推計
- 日本は2020年に7370万人から2050年には5505万人に減少する見込み
- アメリカは2020年に2億1322万人が2050年には2億3451万人に増加する見込み
アメリカはこれからも人口が増加していき、生産年齢人口も増加していくので、今後の見通しは引き続き長期的に経済成長していく可能性が極めて高い国といえます。
だからこそ長期的な投資には米国株インデックスを第一選択にするべきです。
補足
上のデータを見ると、インドも生産年齢人口がグングン伸びていて、事実としてインド株指数も長期的に安定した上昇トレンドです。
この生産年齢人口が増加しているか減少しているかは絶対に覚えておいて欲しい要素のひとつです。
S&P500の今後の見通しと、10年後の予想値
1957年以来、平均の年間利回りが8.5%という高いパフォーマンスを発揮してきたS&P500。
今後も成長していく可能性が高い根拠として、この記事で紹介した生産年齢人口の増加や、世界を牽引するハイテク企業がアメリカに存在する限り、長期的な上昇トレンドに変化はないといえるでしょう。
・もしも今からS&P500を10年間積立て投資したら・・
直近10年間の平均利回りを調べてみたところ、年利11%だったので、この利回りで毎月5万円と10万円を積立て投資した時の資産を計算してみました。
毎月5万円と10万円の積立てを10年間シュミレーションしたら・・
- 毎月5万円を10年間積み立てた結果は、元本600万円が1085万円
- 毎月10万円を10年間積み立てた結果は、元本1200万円が2170万円
10年間で2倍弱になるとするならば、これほど魅力的な投資商品はなかなかないと思います。
・10年後のS&P500の予想価格は?
2023年末から10年後の2033年末のS&P500の指数を予想してみました。
年利11%として計算してみた結果、2033年末には13541ポイント前後になるのではないかという予想値です。
年度 | 価格 |
---|---|
2023年末 | 4769 |
2024年末 | 5294 |
2025年末 | 5876 |
2026年末 | 6522 |
2027年末 | 7240 |
2028年末 | 8036 |
2029年末 | 8920 |
2030年末 | 9901 |
2031年末 | 10990 |
2032年末 | 12199 |
2033年末 | 13541 |
S&P500に元本割れリスクはあるの?
・価格変動が有る限りゼロではない
価格変動がある投資商品である以上、リスクがゼロということはなく、当然元本割れの可能性は理論上存在します。
これは株式投資に限らず、不動産投資や仮想通貨、FX取引などには一定のリスクがともないます。
しかし、S&P500のインデックス指数への投資に関しては、10年以上の長期的な積立て投資ならば、ほぼ間違いなく元本割れの可能性が低くなるといえます。
仮に暴落が来たとしても、その暴落期間にも同じように積立てを継続していけば、平均取得単価を下げることが出来るので、結果的に10年以上保有した人が元本割れになったという状況は殆ど無いです。
これがいわゆる「ドルコスト平均法」です。
時間分散しながら積立てすることで、一括投資よりも下落相場に対してリスクヘッジできる投資手法です。
大切なことは、10年以上(出来れば20年以上の時間軸)の投資としてとらえ、短期の利益を確保するような考えを捨てることができれば絶対にオススメできる投資商品です。
リスクを限りなく小さくするには・・
インデックス投資は、短期間での利益をまったく考えず、10年以上ほったらかし投資ができる人が最もリスクを減らすことができます。
まとめ
この記事のまとめ
- S&P500指数は、1957年以来2024年現在まで約119倍も増加している
- 全期間の平均利回りは、1年で8.5%
- 日経平均やTOPIX指数よりパフォーマンスが高い
- 暴落があっても長期的には常に上昇トレンド
- 人口増加、生産年齢人口の増加、GDPの増加により、今後も順調に上昇していく見込みである
- 暴落対策として、一括投資よりも時間分散して積み立てる事がベスト(ドルコスト平均法)